ゴルフ会員権業界の構造変化2
会員権供給面の構造変化
会員権の預託金額が4年で30%減(平成16年調査時)を超えているといわれております。
(経産省の平成16年「特定サービス業実態調査」)
以下に述べるとおり様々な理由で会員権の流通数(会員数)も大幅に減少しました。
@償還(預託金返還)による会員数の減少
例 益子CC(栃木県)1950名→1000名以下に
もともとゴルフ場建設に預託金を使ってしまい、償還資金をプールしているゴルフ場はほぼ皆無でした。償還に応じている途中で償還不能になります。
倒産を選ぶことになります。600コース倒産の最大の理由は償還不能です。
なかには、ブランド価値を高めるチャンスととらえ、償還に応じるゴルフ場経営会社もあります。
会員募集環境が悪いので減少分の募集(増員)は先送りにせざるを得ません。
額面より相場が低い場合、額面償還が有利なので会員数の減少が続きます。
A債権放棄による減少
バブル崩壊後の急激な会員権相場の値下がりで、会員は市場で売却するより、償還が有利になりゴルフ場に償還を請求するようになりました。
大量の償還請求を受け、ゴルフ場は償還不能になり、倒産が続出しました。
倒産あるいはほぼ倒産に近い状態では買い手は現れません。
会員は利用しないゴルフ会員権をもっていても年会費がかさむだけです。
売るに売れないとなると会員権業者に(手数料を払って)売却、損を出して税金を還付するしかないと考えました。
節税対策のため会員権業者に売却。会員権業者がゴルフ場に持ち込み、債権放棄の手続きをする。
会員と会員権業者、ゴルフ場の思惑が一致しました。
ゴルフ場側は債権放棄、又はほぼ無料に近い買い取りにより相当数の会員べらしと預託金の減額を実現できました。
Bゴルフ場の自社コースの会員権買取
目的は2つあるとおもわれます。
ひとつは将来の返還請求に備え、額面以下で買い取る。償還に対して備える金額を少なくできます。
二つ目は会員数を減らすため。会員権相場を上げることができます。募集環境がよくなったら、高い金額で補充募集をしたいと考えている可能性があります。
Cゴルフ場廃業による減少
ゴルフ場がなくなることは会員権もなくなることです。
D損益通算のための大量売却
税制改正で分離課税になり損益通算ができなくなるとの新聞報道などで数年前から会員権の節税目的の売却が大量にすすみました。
E企業のリストラで不要な会員権の大量売却がされました
時価会計、減損会計の適用のため、おつきあいで買った会員権の処分、キャッシユに替えたほうがよいとの判断で法人所有の莫大な数の会員権が市場で売却されました。
Fアクテイブメンバーが多く売り出ない
バブル崩壊後、膨大な数の会員権が売却されました。その結果、ほぼ平均20分に1に値下がりしました。
売られた会員権はだれが吸収したのでしょうか。
プレーを楽しむ目的の、アクテイブメンバーです。
いま会員権を買うゴルファー、多くの現会員は熱心なアクテイブメンバーです。
ゴルフが好きでゴルフを楽しむために入会したので、軽々に売却は考えません。
ゴルフ仲間、ゴルフ場従業員との別れることになります。つらい決断です。
売却はゴルフプレーの楽しみを断ち切ることになります。
Gもともと会員権の供給量すくない。
4%程度しか売りがでないといわれております。
1000名の会員数のゴルフ場は年間40名程度。月間3.3人となります。
先高がみこめれば売り希望が引っ込みます。より極端な品薄になります。
会員権相場は需要と供給によってきまります。
償還問題、ゴルフ場大量倒産で、地に堕ちたゴルフ会員権の信頼が、優良企業による大規模オーナーチェンジなどで、急速に回復しつつあります。
アブナイ会員権が,安心して買える会員権に急速に変身しつつあります。
巨大な団塊需要が控えているのに、会員権の供給数はかなり減っています。
会員権の見直しが急速にすすむのではと思います。
谷深ければ、山高しと申します。会員権への極端な過小評価がまともな評価に戻るだけでも大変なことが起こりそうです。
株式市場への資金流入額を見ると、会員権の見直しがされた場合、極端に株式市場と比べて小さい市場なので、少しの需要増で、極端な値上がりを見せる可能性があります。
今後、ゴルフ会員権相場は、信じられないほどの値動きがあってもおかしくないと存じます。
当社ではメンバーの魅力、メリットを繰り返し説明、キャンペーンしてまいりたいと思います。
ゴルフ会員権のAKI GOLF SERVICE
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